今回はデッキ成長型ボードゲーム『HEART OF CROWN〜ハートオブクラウン~』の遊び方やルールを紹介をしたいと思います。
分類的には「デッキ構築型」でも良いと思うのですが、パッケージに「デッキ成長型」と書いているのでそちらの記載にしておきます。
別の記事でレビューしたデッキ構築型ボードゲームの『ドミニオン』とゲーム性はかなり似ています。
ストーリーがしっかりとあるボードゲーム
ドミニオンとゲーム性はかなり似ていると書きましたが、ハートオブクラウンはストーリー性が強いのが特徴です。
このゲームは、ある帝国の皇位継承者争いをモチーフにしたデッキ構築型ファンタジーカードゲームです。
まだ剣と魔法が世界を支配していた荒々しい時代、大陸全土の統一を成し遂げ永い戦乱を終わらせた帝国がありました。しかし、その平和が盤石なものに成る前に、偉大だった皇帝は病に倒れてしまいます。自身の後継者を定めずに…。
このままでは、再び戦乱の世へ逆戻りとなりかねません!
あなたは、帝国の有力者の一人。素早く帝位を定め、大陸の統一と平和を盤石な物とせねばなりません。皇帝には男児こそいませんでしたが、幸いにも直系の二人の姫君を始めとする7人の有力な後継者候補がいます。さあ、意中の姫を皇帝へ即位させるために行動を起こしましょう!国中から支持を集め、対立するライバル候補たちを打ち破れるかは、あなたの手腕一つに掛かっているのです!ハートオブクラウン公式サイトから引用
ゲームの目的は6枚ある姫カードの中から自分の推しの姫を擁立し皇帝にするというもの。
(公式設定には後継者候補は7人と書いてますが、レイン&シオンが双子設定のため7人という記載のようです。)
TVアニメ『Re:ゼロから始める異世界生活』でのルグニカ王国の王選のようなシチュエーションをイメージしました。
主人公のエミリアはフェルト、プリシラ、クルシュ、アナスタシアといった個性の豊かな候補者の中から王を目指さなければいけませんが、ハートオブクラウンも同じように個性豊かな姫たちの中から1人を勝たせるために戦います。
まずは領地を広げて自陣を増強
ハートオブクラウンは最初から自分の姫カードが決まっているわけではありません。
まずは「領地カード」と「継承権カード」というものだけをもってゲームがスタートします。
最初は「農村」という領地カードと「見習い侍女」という継承権カードが手元にあります。
領地カードがコスト(ドミニオンでいう財宝カード)、継承権が勝利点という認識で問題ないと思います。
「見習い侍女」の勝利点がマイナス2ポイントっていうのがなんとも世知辛いですね。苦笑
正直なんの役にも立ってくれないカードなんですが、自分の陣営に最初は役立たずの侍女しかいないっていうのもストーリーを楽しむひとつの要素かと思います。
まずは手元にある領地カードを使ってアクションカードなどを購入し、自陣を強固にしていきます。
ちなみに領地カードがコスト扱いなのは、領地が増えると税収が増える的な意味合いみたいです。
ハートオブクラウン:基本セットの姫たち
アクションカードを購入して様々な効果を発動し、領地を広げることができればいよいよ姫を擁立です!
基本セットに姫カードは6種類あり、それぞれ特殊効果がついています。
第一皇女 ルルナサイカ
さすが第一皇女といったところでしょうか、擁立した時点ですでに勝利点である継承権を6ポイント取得する効果があります。
第二皇女 ラオリリ
こちらもルルナサイカと同じような効果ですが、継承権2ポイントの「宮廷侍女」を5枚まで獲得することができます。
ルルナサイカより合計で取得できる継承権が多いですが、擁立までに宮廷侍女を買い占めるなどの妨害が可能。
存在しているだけで継承権ポイントを持つルルナサイカと少し違って周りを固めるタイプですね。
南海の市姫 クラムクラム
さすが商人という効果で、カード購入のコストがマイナス1になります。
ところで「市姫」って聞き慣れないですが、そのままの意味で調べると市場を守護する女神といった意味でした。
双子の姫 レイン&シオン
ちょっと効果がややこしいですが、他のプレイヤーより擁立タイミングが遅ければ遅いほど追加の手番を得ることができます。
双子で協力しながら影から一発逆転を狙ってるタイプですかね。
姫将軍 フラマリア
擁立時にコスト5以下のカードを2枚獲得でき、さらに「農村」カードで擁立しても継承権がマイナス2点になるペナルティを受けない効果があります。
手札が充実する前に擁立できるので速攻が決まると強いカードです。
大方博雅の姫 ベルガモット
毎ターン手札を1枚捨てて、好きなアクションカードを捨て札から1枚拾ってくることができます。
知略を巡らして戦うタイプですね。
継承権を集めて戴冠式を目指す
地道に領地を広げて、ようやく推しの姫を擁立できたとしても勝利までの道のりはまだ遠いです。
自分の擁立した姫が皇帝にふさわしいという「継承権」を示さなければいけません。
継承権カードは6ポイントの「公爵」、3ポイントの「議員」、2ポイントの「宮廷侍女」がいます。
有力者を囲い込んで20ポイントの継承権を獲得することができたら、自分の陣営である直轄地に配置して「戴冠式」を宣言することができます。
戴冠式を宣言したターンから1順して、他に対抗して戴冠式を宣言できるプレイヤーがいなければ勝利です。
かわいい絵柄の割に政治的なゲーム
ハートオブクラウンの最大の特徴であるストーリー性を更に引き立ててくれるのは、カードの絵柄が非常にかわいいことですね。
ただし、自分の好みの姫を勝たせるために、まずは有力者を囲い込み支持を集め、自分の領地に有力者を配置して地盤を固め、誰よりも早く自分が皇帝にふさわしいと宣言する必要があります。
この直轄地への継承権の設置にもターンを消費するので、有力者を事前に囲い込んでおいたとしても先に戴冠式を宣言されてしまえば、手遅れになったりもします。
ちゃんとストーリーを想像しながらやると非常に政治的で面白いゲームです。
ハートオブクラウンには「極東辺境領」「北限の魔女」「フェアリーガーデン」「六都市同盟」「星天前路」「姫君たちの幕間劇」といった拡張パックもかなり用意されているので、どんどん新しい展開も楽しむことができますね。
頑張って他の候補者を出し抜き、自分の姫を皇帝にしてあげてください!
ハートオブクラウンを更に楽しむ方法
ハートオブクラウンにはゲームを楽しむために、更にストーリーをイメージしやすくする要素が用意されています。
それぞれの姫カードの裏面には姫のプロフィールが書いてあり、どういう境遇で皇帝を目指しているか知ることができます。
「クラムクラムとベルガモットって友達なんや」
「第二皇女のラオリリって9歳なの!?」
実際のプレイには何の影響もないですが、姫たちの生い立ちを知ると更にゲームを楽しめると思います。
ハートオブクラウンは他のアナログボードゲームと違ってアニメ風のイラストが特徴になっていますので、持っているだけでもコレクター欲が満たされる1品になっています。
ちなみにSteamからPCで遊べるハートオブクラウンのデジタルゲーム版も配信されているようです。
こちらはプレイしたことがないのですが、オンライン対戦機能も用意されているようなので気になった方はSteamでのプレイも試してみてはいかがでしょうか!
ハートオブクラウンが好きという人は、同じデッキ構築型ボードゲームの『ドミニオン』にも絶対にハマると思いますので、こちらの記事もぜひご一読ください。
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